2008.09.29 (Mon)
『Kirisute Gomen/TRIVIUM』
TRIVIUMの“Kirisute Gomen”。
日本でも人気の高いバンドなのは今更なのだが、今作の曲達を聴いてみるにつけ、率直にやはり…トリヴィアムの音楽は新世代USメタル/コア勢の中でも頭一つ抜けたレベル群にあるように思える。(思えるというか、うーん、そうかと。)
24時間ダウンロード解禁でも話題になった当ナンバーは、映像が目に浮かぶが如くの構築美を堪能させてくれる名曲。
2th「ASCENDANCY」の“A Gunshot To~”にも相通じそうな?ハード・ボイルドな曲調だが、こちらは(タイトルが示す通り)ジャパネスクなそれ。
特に(ジャポンムードの強い)introに於ける【アコギ→dryなドラム~ギターフレーズ】は、よもや「TRIVIUMだからこそ成し得たかもしれない…」と実感させる独自のもので、その後のブっ込み(キイチの激唱)への流れも秀逸。
ヘヴィ・パートでのリフも胸に刺し込んでくる快心さであり、メロディックなセクションも「このメロディ故にしっくり来るんだろう」という浮つか無さ・収まり良さ。長めに割かれたソロも、メタルの様式を押さえながら熟成されゆく重厚さに酔いしれる。
(オープニングと呼応する様に、乾いたドラムで終焉を迎えるエンディングもオツ。)
◆4th「SHOGUN(将軍)」
日本語歌詞~
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この曲は【斬り捨て御免】の殺伐とした非情なアトモスフィアはもとより、緩急が生み出す綾も美しく、綿密に作られた出色の完成度だと思うが、「よくぞ…これ程の…!」という感動もさながらに、(結果論なれど)期せずして当にこういう曲が聴きたかったのだという気さえしてくる。
そう思わせてしまう辺り>トリヴィアムが持つsensitivityの高さに舌を巻く。
“Kirisute Gomen”を聴いて私が視覚的にイメージしたのは>モノクロのキル・ビル?
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2008.09.26 (Fri)
『D. Evolution/DESTRUCTION』
DESTRUCTIONの“D. Evolution”。
…素晴らし過ぎる。(鳥肌立ってくるし、汗は噴き出してくるし。)
自分はどうやらシュミーア兄貴のカミソリ狂気ボイスが好きでたまらんらしいのだが、
純粋に「声が好き」だけで考えたら、デイヴィット・カヴァーデールとデイヴ・ムステインとマルセル・シュミーアが【マイ・三大巨頭】だと思う。(3者共カリスマ性ある方々でもあるが。)
このNew Album、勿論期待してたんだが…、早くも完膚無き迄に「アイ・サレンダー」。
DESTRUCTIONの持ち味で魅力でもある【穏やかで無い不気味さ】を失わないまま、thrashの攻撃性も確実に堅持、その上で高揚感を備えた馴染み易さも内包している。
中でも、このオープニングの“D. Evolution”。
怪しくもリリカルなアルペジオ(←この時点で名曲の期待感…)から反転、雪崩れ込みと爆走体制を予告する雄叫び。そして、デストラクション本領発揮の、「死ぬまでthrash」魂爆発。
(でヴォリューしょん!!)の掛け声、「とぅおっ!」というアクセントボイスも嬉しく、ソロは遊び心なぞ滲ませながら、リフはやっぱり鉄板なカッコ良さ。
受け手の感情の畝りも絡み含めて緻密に計算されているだろう構成、展開の的確さ。
(…お見事…!!!)
◆10th「D.E.V.O.L.U.T.I.O.N.」
“Elevator to Hell”、“Odyssey of Frustration” 等々、押しなべて◎。
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堅牢なるアンサンブル、あうんの呼吸。(見事過ぎて溜息が出る~~~)
しかし、結成から25年強か…。んで、この元気さ加減は一体ナニゴト…?!驚嘆するばかりだが、叩き上げジャーマン・スラッシャーの成せる技なのか。
(そんなこんなで、改めて私は「兄貴に付いて行く」と誓った。)
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タグ : DESTRUCTION デストラクション シュミーア
2008.09.23 (Tue)
『Haunted/DARK EMPIRE』
DARK EMPIREの“Haunted”。
メジャー契約に難航したというのもある意味理解出来る、オーセンティックながらも一筋縄には行ってない(と思う)音楽性で、ジャーマンライクなパワーメタルを主体にしつつ、モダンなエレメント(今時なKeyやグロウル等)も投入するという意欲的なメタルを繰り広げるUSバンド。
【ジャーマン】らしさを様々な場面で感じたり。
とりわけ、BLIND GUARDIAN(ブラガ)っぽく感じるのはイェンス・カールソンのボーカルが非常にハンズィ似である点の影響は否めないと思うが、サビの作りなんかも。
あと、HELLOWEEN…キーパーなギターソロや「EDGUY…なリード?」「DESTRUCTION…なリズムワーク?」など。
(↑…と私が勝手に受け取っただけだが。。。)
但し声高に訴えておきたいのは、こちらのバンドは単なるフォロワーとかそういった話や次元とはまるでかけ離れた、線の太さや曲構成力、演奏力があるという。
この曲は(タイトル曲らと共に)気に入りました!!な曲で、頭っから飛ばして行くリズム隊、声張り上げていく熱唱が際立つアグレッシヴでヘヴィなナンバー。…にしても、イェンス上手いな~。←スウェーデン人なんだね。
抑え気味に入る小気味良いkeyやサビメロの嫌味無さ等もポイント高いが、この曲全体を貫く(エナジーが沸々としてくる)ストレートな「熱さ」を称えたい。※因みにgrowl有り。outroも綺麗。
◆メジャーデビュー作「HUMANITY DETHRONED」
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これは…只者では無い。(ダーク・エンパイアに気骨を覚えました。)
マット>色々なタイプのギターソロ弾ける人なのだね。ふむふむ。
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2008.09.21 (Sun)
『Rubber Baby Buggy Bumpers/AUSTRIAN DEATH MACHINE』
AUSTRIAN DEATH MACHINEの“Rubber Baby Buggy Bumpers”。
当プロジェクトの1stアルバム「TOTAL BRUTAL」はアーノルド・シュワルツネッガーの映画トリビュート…かあぁぁ。(映画は結果的にターミネーターらしい>って事で。)
【AUSTRIAN DEATH MACHINE】とはシュワちゃんのマシーン・バージョン(ティムの弁)で、バンドマンのリーダーというキャラ設定のギミック?
諧謔マインドに裏打ちされたプロジェクトながらも?音は本格的に~ストロング&タフ。
AS I LAY DYINGの音楽性に比較して随分とスラッシュ/メタル寄りという。(まあ、AS I~も元々曲作り上手いUSメタルコアだが、流石に色合いはちょい違うね。)
オールドスクールなthrash然とした潔いこの曲も「くーーっ、ツボ知ってるねー」と唸ってしまうリフで、ソロも短いけどモロにthrashのそれ。(ゼッタイ大音量で聴きたい。)
◆1th「TOTAL BRUTAL」(将来的に2th以降は…?期待して待つ!)
ジャケ画、グッジョブ。
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↑この曲、説明不要で好きっぽい。
オーストリアン・デス・マシーン…って。(作っている本人は相当愉しいと思う。)
追伸:Unow?というサイトに参加してみました。(利用の仕方>理解し切ってないけど…)

音楽が好きに参加した記事です
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タグ : AUSTRIAN DEATH MACHINE オーストリアン・デス・マシーン AS I LAY DYING ティム
2008.09.20 (Sat)
『Triumph by Fire/EXMORTUS』
EXMORTUSの“Triumph by Fire”。
「デス+ネオクラ」というのは何とも強烈千万な組み合わせだが、単に組み合わせただけではない。“邪魔しない程度にfeat.しました”とか、“ナチュラルにmeetsしました”というライトな生易しいノリなどではなく、両者の特性が濃い~まま【ガチンコ】にぶつかり合っているというのか。(いや、この両者共>そもそも濃い~んだけど。)
よもや、こんなアプローチを見せるバンドも出現したのだね~とやや放心気味。
デスラッシュな激走にネオクラシカルなサウンドが交錯する様は圧巻で(物凄いです)、
この曲もイングヴェイ的な高速ギターが幅を利かせている為、過剰な迄に華麗にメロディアスな音の筈なのだろうけど、聴き終った後の曲自体の印象としてはdeathな荒涼感、thrashなリフの硬質さが残っているという、…いずれにしても、壮絶なガチンコ勝負(?)なのは否めないかと。
◆「IN HATRED'S FLAME」
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「超絶ネオクラな、でもデス…」の音像の強さ。(かなり手数・足数多いし。)
メロデスといっても、ネオクラシカルなメロディ由来のメロデスという意識での↑。
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2008.09.17 (Wed)
『Chiron/ALL THAT REMAINS』
ALL THAT REMAINSの“Chiron”。
MAメタルと呼ばれるマサチューセッツ出身のバンドであるんだが、いやはや。
この曲などはメロデスてか、もはや【泣き】まで行ってしまっている様な勢いだが、introからして衝撃が!!…何なのか…、この「メタルです」としか言い様の無い、ツインギターの胸を焦がす狂おしい旋律は(!!)。
(…正直に言います…。曲冒頭>Y & Tのあの名曲をちょいとだけ思い出し…。)←てな意味では余韻を残す為に「ココ、ドラム入る前にもうチョイ長くても~」と思ったり。(勝手過ぎる意見。)
フィリップ(元SHADOWS FALL)のvoは相変わらずの見事なクリーンへのチェンジっぷりであり、全編に漂う徹底した劇的哀愁感は最近のMAメタル/メタルコアでは珍しい位?の、キモの入り様。
(ソロは様式美の世界に突入か?!ひええ~~。)
◆4th「OVERCOME」
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↑近年のMACHINE HEADの様なドラマチズムもあるのかなと。
という訳でけして長尺ではないが、相当にふくよかな充実感を味わえる一曲。
※オール・ザット・リメインズ含め、(ここ数ヶ月に発表中)新譜のクオリティの高さ>STURM UND DRANG[疾風怒涛]。
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タグ : ALL THAT REMAINS オール・ザット・リメインズ マサチューセッツ MAメタル SHADOWS FALL
2008.09.14 (Sun)
『All Nightmare Long/METALLICA』
新譜の曲々を聴いて、「嗚呼、メタルを聴いてるな…!」という心情になった。
モチの論、メタルは常日頃より聴いているし、他のバンド達はメタルでない等という失敬な意味合いで書いているのではけして無い。…そういうんではなく、己が聴き始めた頃に抱いたHMに対する思慕の念、憧憬、思い入れ etcを呼び起こすsomethingがそこには存在しているのかと。
(誤解無き様に補足するが)今作が80年代に回帰したのみの懐古的な音であるとか訴えたいんではなく、今作の何処かしらの要素が私が当時覚えた諸々の感情(↑)を触発しているのだと思う。
この曲は今回感激した曲の1つであるが、頭のてっぺんから爪先まで全身を高揚させる、荒々しさ、生っぽさが痛快なスラッシュ・ナンバー。introは同メタリカの某曲を思い出したりでニンマリしつつ、フックのあるリフでグルーブ感を演出させながら、性急に突き進んでいくスラッシーな刻み。「その刻み、ずっと聴いていたい~(ずっとは無理だろ)」と嬉しくなってしまい。
素直に「うおおぉっ、METALLICAー!カッケ~!!」と叫びたくなるし、ドウシヨウモナク湧き出づる、この【ワクワク感】は止められず。
◆最新の9th「DEATH MAGNETIC」
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「DEATH MAGNETIC」では、80年代METALLICAの音楽性に通じる局面も確かにあるが、自分が触発されているものは何か?と考え続けていくと、アティチュードとか音の在り様、在り方とか>もっと言えば、音作りへの原初的なエナジーみたいなものか?…と考えていたら。
敢えて音を聴くまではインタビュー等を読まない様にしてたのだが、先程ラーズ・ウルリッヒのそれに目を通しまして。⇒強く合点したし、深く実感。
追伸:あ、テンプレート変えました。
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