TELLUS REQUIEM(テルス・レクイエム)の新作「INVICTUS (The 11th Hour)」

カテゴリー: レビュー風の感想かも(Prog Metal編)

ノルウェー・トロンへイム出身、プログレッシブ/メロディック・メタラーのTELLUS REQUIEMの新作「INVICTUS (The 11th Hour)」。

各々異なった音楽的アプローチを持つというKey含む5人組さんで、東欧の民族音楽や映画音楽からの影響も多大、との事であるが。

07年にギターのStig Nerga*rdさんによって結成されたという当バンド、2010年にはセルフタイトルのデビュー作「TELLUS REQUIEM」で(活動の)扉が開かれてからは、KEEP OF KALESSIN、EDENBRIDGE、PAGAN'S MINDといったアクト達のサポートでも活躍されているそう。

という事で、初め時の頃にまず、最初に気付かされたのは…

こういったプログレ・メタルのバンドとしてはBen Rodgers<vo>さんのボーカルがやや特徴的、というか、Jon Bon Joviさんなどを思い起こさせもする声質という点で。
(私が寡聞なだけかもしれないが、結構、レア、珍しいような気がしないでもないのだけど。)

それゆえにか、鮮やかに、弾むようなパッションをサウンドに与えていて(実際、Benさんはお若そうにお見受けするが、メンバー紹介ページ読むと息子さんいらっしゃるみたい?)、先達の方々ではあまりお見かけしなかったかも、という意味ではユニークで斬新な印象を受けたりも。

尤も、当バンドにあってはPOWERメタリックでアグレッシブでエッジのある楽曲が少なくないので、珍しい感を受けながらも、その実、エネルギッシュな歌唱が調和しているかと。
(…の一方で、リリカルでディープなパートでは繊細で深みある声遣いを聴かせて下さり。)

という、聴き易さをも有するボーカルもさる事ながら、サウンド面では…

プログレッシブ派を標榜しているだけに、テクニカルな凄みに圧倒される(即ち、「呆然の彼方」へ導かれる)のだが、一つには…
覚えが良く親近な歌メロを実現されているのが良所であろうかなと。

その、聴き手を焚き付ける旋律を原動力にした上で、「冗長」「自己満」「複雑過多」等による空中分解を回避して、楽曲に着実にスルスルと引き込んでいく展開の妙も然りだが、

ネオクラシカル、シンフォニック、エキゾチックな美麗さや艶み、ゴシカルで内省な陰性、Rock'nで陽向な開放感、そして、鋼鉄製の熱血滾るエナジー…etc、複数の糸を縦横無尽に張り巡らせ、紡がれゆく【音絨毯】は「壮観」の一言で。

◆2nd「INVICTUS (The 11th Hour)」
(各種取り扱いあり。)むっちゃんこジャケ画綺麗ですん。
Invictus (the 11th Hour)Invictus (the 11th Hour)
(2013/01/22)
Tellus Requiem

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femaleボイスも優美な、叙情溢れるインスト風の“Ab Aeterno”から連なる“Red Horizon”は華麗なネオクラシカルな曲調にフューチャリスティックなアレンジが溶け込むダイナミズム、パワーに満ちた好曲。伸びやかなボーカルで歌われるメロもフレンドリー。
フックに富む“Eden Burns”はヘドバン必至の攻撃性に、異国情緒も備えた、(聴けば聴く程に)構成の良さに感嘆という。(ギターさんも弾き倒してますーー!)
本作で最も尺の長い“Reflections Remain”はプログレ派本領発揮の展開美で魅せる、全体的にはドラマチックなパワー・バラードといった向きの楽曲で。「語る」Gソロも必聴だが、6分台に登場するインテレクチュアルなアレンジメント(MEGADETH風)が◎。
エッジの利いたノリもいい“Twilight Hour”はリード・ボーカルの堂々たる歌いっぷりもコーラスも快いが、3:10辺りからの演奏陣の共[競]演(バトル)が素晴らしく…!!(惚れ惚れ)圧倒されながら最後まで一気に。
独特の不可思議感を持つ“Sands of Gold”は耳つんざく未来感なKeyの衝撃強いインスト領域の絵画的な表現が大層秀逸という。
ウォーミングな“Tranquility”はhopefulで心が光に照らされる、明るくも美しき曲。
スパニッシュ・ギターも情熱的な“Redemption (Frontiers 2) ”はシリアスで重みある硬質な印象の。
一種のタイム・トラベラー?なintroに鳥肌する“Invictus”はジャケのアート・ワークに描かれた世界観の印象と非常に拮抗する(※アート・ワークの方が後に、とは思うのだが)という圧巻クオリティのプログレ佳曲。
“Dies Irae”は(冒頭を除けば)インストゥルメンタルで占められた映画音楽風の壮大な趣きの終曲。

出身のトロンヘイムです。

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普段の移動中、頻繁に本作へアクセスしておりまして。

(そうです、後を引くのですね。)飽きさせない。

「お家でじっくり集中傾聴」も勿論として、TPO問わず。

「アルバム本体、アルバム1つを繰り返し聴きたい」を叶えている、
Brilliantで闊達なプログレッシブ・メタル作品、と深く感じ入っております!

P.S.
風がとんでもなかったです。
2013/03/03(日) 19:16 | trackback(0) | comment(0)

SEMANTIC SATURATIONのデビュー作「SOLIPSISTIC」

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Twitterでお声掛け頂いたShant Hagopian<g>さんを中心者とするプログレ・ロック/メタル・プロジェクト、SEMANTIC SATURATIONのデビュー作「SOLIPSISTIC」。

当プロジェクトには、ドラムのVirgil Donatiさん、ベースのRic Fierabracciさんに加え、特別ゲストとしてキーボードにご存じ・現PLANET XのDerek Sherinianさん(ex-DREAM THEATER他)、ボーカルにVANDEN PLASの現ボーカルであるAndy Kuntzさんが参加しているとの事で、本デビューアルバムは今月1月21日リリースの予定、と。
→現在、公式サイトから予約受付中ですね。
(尚、初回のCD50枚にはDerek SherinianさんとHagopianさんの直筆サイン入りのポスターが付属されているそう。Great!!!) …間に合うと良いのですが!♪

今回、Hagopianさんのご厚意によりレビュー用データのdownload元URLを送って頂いた事から本記事でのレビューが可能となったのだが、ここで改めて、Hagopianさんに感謝申し上げます。
(※「リリース前に感想を公開して良いでしょうか?」の旨で問い合せた所、「可能な限り直ぐにでも!」とのご返事でしたので、こうして記事にさせてもらっています。)
又、「2週間以内にレビュー用CDの送付も可能」とも提案下ったのだが、お手数かけてしまうのでDLにて。

そのHagopianさんは元々ジャズ・ギターを修学されていたようで、その期間中の97年に結成されたというシリアのプログレッシブメタルバンド・Nu.Clear.Dawnの創始者でもあり。(現在はカナダにてご活躍のご様子。)
(Nu.Clear.Dawnの)バイオグラフィーには「シリアはメタルバンドを始めるには適切な場所ではなかった為、賭けだった」という記載があり、ご覚悟の程が偲ばれるが、そういう中から国際的なフェスに参加するなど、シリア出身としては国外で活動を広げる初のバンドとなったとの事であり。

…という訳で、有難く聴かせて頂いたSEMANTIC SATURATIONの本作は…、

インストゥルメンタル・ナンバーがメインとなっており(ラスト曲でボーカルあり)、Hagopianさんのバックグラウンドや、又、Sherinianさんらの参加もあってか、闊達で自在なjazz/fusionの色彩豊かな音像でありながら、Rock/Metalのフックやパッションをエンジンとした「集中」と「開放」のバランスが絶妙で。

(いい意味で)力みの無い自由なムードを湛えつつも散漫な感じを受けないというか。

例えば、ギタリストさんが立ち上げたプロジェクトだとすると、速弾き・その他のギターテクを目立って前に押し出す向きになるようなケースも(もしかすると…)あるかも?と考えたりもするのだが、本プロジェクトの当作の素晴らしさは、「楽曲志向」を感じさせる所で、あくまで楽曲で描こうとする心象風景に於いて、楽器各々の(ギターならばギターの)息吹を生かそうという意識、心遣いが伝わってくる所かと。

尤も、全体的にはギターを重視した曲作りをされている傾向はあるように思うが、翻って、そのGの表現は(驚いてしまう位に)耳当たり・耳触りも柔らかであって、サウンドが無理なく緩やかに心の襞に浸透していくような感を受ける。

「自分が、自分が」のエゴ感から離れている音作りというのか、聴き手に与える音の印象に対する注意深い拘りや丁寧で細やかな配慮が窺え、好感を抱かせ。

Semantic Saturation - Solipsistic Album Teaser


◆1st「SOLIPSISTIC」
Solipsistic-cover.jpg
(artworkの掲載許可頂きました)

SEMANTIC SATURATIONfacebook   official 

オープニングの“Ambivalence”はギターのメロディを口ずさめる、ドライヴ感、グルーヴ感のある動的な楽曲。中盤の転調した箇所での「宛も呼吸をしている」かのギター表現が非常に繊細で…、琴線に触れるというか。
ジャジーにムーディに始まる“Make Believe”は泣きのフレーズ等を含めながら、クロスオーバーな音運びで次第に溌剌した力を帯びてくると。
導入や曲中に投入されたテクノ風電子音が遊び心見せる“Lost and Found - Insanity”はシャープにメタリックな印象で、抑えながらもエモーショナルなギターの滋味深さに心揺り動かされ。
GとKeyの応酬がエキサイティングな“Stardust”は複雑でプログレッシブな構成で聴き応えも大きいが、終点に向かっていく緊張感が◎。
“Blessing in Disguise”は爽快さ、透明感、温かみが溢れるfusionなテイストで、耳を澄ましていると蒼空をゆっくり静かに飛翔しているかの情景が。
“Armchair Activist”は躍動感のある陽性のノリを呼び起こし。とりわけ終盤でのKeyのインテンスな弾きがスパイスになっているかと。
アコースティックな“Point of Singularity”は深遠でフィロソフィカルな感覚を持った響きが大変に美しく。
エッジの利いたリフ・ワークが耳を惹く“Time is an Illusion”はMetalオリエンテッドと言えそうな力強い曲調だが、ブライトでソフトなフレージングがアクセントともなっており。
ラストを飾る“What if We All Stop”はボーカルがフィーチャーされたナンバーで、センシブルなKuntzさんの歌唱が映える、しっとりしたリリシズムやダイナミズムを携え。(因みにoutroは…隠れコマンドでしょうか^^)

(Derek Sherinianさんの音には触れた事はあっても)Hagopianさんのギターの音に触れたのは実は今回初めてだったのが、そのギターに正直、驚きを覚えたのは嘘偽りない所で。

「ゲスト陣の豪華さも納得」という演奏をされるギタリストさんのプロジェクトだと考えるし、本作は一曲一曲の持ち味や個性といったものが明示された、バラエティ富むインスト作かと。

気が逸れてしまう性質のものではなく、聴いていて、率直に「楽しく」、心弾み。

新年明け、内側から光が射して来るような良アルバム(しかも、デビュー作ですね!)に接する機会を頂き、嬉しく思っています。

(ご活躍、念じてます!!)

P.S.
昨日から気温が…冷え込んでますねぇ。
2013/01/06(日) 09:35 | trackback(0) | comment(0)

PROTOTYPE(プロトタイプ)の新譜「CATALYST」

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お便り(メール)から刺激されて入手したPROTOTYPEの3rd「CATALYST」。

PROTOTYPEは元は、PSYCHOSISというThrashバンドで活動していた2人が中心となって1994年に結成されたロサンゼルス出身のThrash/Prog Metalのバンドでして。

本作は、例えばGRAVE DIGGERの新作とはまた別の筋で「ずっと聴いていたい」肌馴染みがあるなと。(実際に今週、ゆうに6周は越えたようで。)

一言で言うなれば、…そう…

「しっくり来る」というか、非常に「落ち着いてくる」のだ。

…こう書くと、盛り上がりやスリリングさに欠ける等と受け取られかねない?が、実際にはアグレッシブでスラッシーなアクティビティやヘヴィネスが巧みに盛り込まれている訳なので、それとは別次元の部分で、滋味深い音自体に脳を静的に開放させる統治力らしきものがあるのかと考えたり。

アルバムを通して全体的に統一感を有する音の色合いを保っているだろうが、その味わいはインテレクチュアルでSci-fi的な深遠さもさる事ながら、USのバンドならではの乾いた(Dryな)ハード・ボイルドなダンディズム、ロマンチズムが噛み合わさったかのテイストと言えばいいのか。

(だからというのではない?が)NEVERMOREが引き合いに出されるのは理解に苦しくなく、その上質なアトモスフィアが支配的な中で「しっかり後を引く」メロディを織りなした曲作りの手腕には恐れ入るし、インストゥルメンタル数曲を含めて、エッジの利いたエレキ要素とアコースティックな要素の配分(時には融合)が実に良好であって心から感心してしまうのだ、と。

◆3rd「CATALYST」

PROTOTYPEmyspace    official

深い森の中を彷徨うかの美しくも幻想的なイメージのインストナンバー“Inceptum”から続くタイトル曲“Catalyst”は激しさとグルーヴ感が調和した歌メロもキャッチーな、ハイテク・メロディアス・スラッシュ!!(実の所、中盤のアコギの響きを含む間奏部の効果は高いものと。)
一種独特な空気がNEVERMORE的とも言える“Cynic Dreams”は感情移入を的確に促してくる押し引きの展開美を見せつける。「耳に残ります~!」のサビメロ&Gソロが誠に◎。
“The Chosen Ones”は抑えたテンポからじっくりじっくりパワフルに発展しゆくのだが、こちらも静と動のコントラストが見事。
メタルな重厚とSci-fiな幽玄が合流した感のインストの“Illuminatum”から(そのまま)連なる“My Own Deception”は…よくよく練られている構成に感服しきりの、【聴けば聴く程ハマっていくでせう】中毒注意報発令。たまらんなぁぁぁ…!
そして、Heavyな“Into Oblivion”もやはり、弾むようなフックを持ったウネリ感がすこぶる会心!!という。
→再びインストのスペーシーな“Impetus”を経てその次の“Gravity Well”は…畳掛けのメロウな浪漫チズムがもう…尋常ではない!!です。(泣きのメロディ…嗚呼、切ない切ない…。)Gソロで胸を抉られ捲りだが、かの“Please Don't Leave Me”の感触が脳裏に過ったりもするのです。
スラッシーなフレージングが目立つ“The Ageless Heart of Memory”はスラッシーなだけではない変化に富んだ技ありの一曲…で、多彩なGソロが思う存分堪能出来ますっ!
“Exiled”はダークで味っぽいサビメロがfavで、知らず知らず口を突いて出てくるのです。
ラストのほのか明るい色を持つ“Communion”はじんわりと希望が湧いてくる音感に覆われていて…(ファンタスティック!!)

拠点のロサンゼルスのノース・ハリウッドです。

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Nightmareの紹介ページには「音楽的な整合感を失わないスタイルを紡ぎつつ、しかもルールを破り…」といった記載もあるが、聴いた(聴いている)後にこうして読み直すと「…確かにそうだよな」って、自分も思う。

但し、それはけして「奇想天外」とか「意表を突く」技やアレンジを「これでもか!」とふんだんに繰り出して…という風なアプローチではないながら、聴く度に着々と淡々と深々と心に印象を残していく音の層が積み重なっていくようで、(ある意味)『そうではないからこそ』かなり高度な事を果たされているのではないかという気がしている。

真に「やみつきになる」Excellentな音楽、と。
(「また聴こうかな」に向かわせる真実。)

P.S.
一気に涼しくなりました。(て、今しがた、またしても突発的激雨が。)
2012/09/22(土) 23:05 | trackback(0) | comment(0)

DARK EMPIRE(ダーク・エンパイア)の新譜

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ニュージャージー州ベローナの、パワー/プログレメタルバンド・DARK EMPIREの最新作3rd「FROM REFUGE TO RUIN」。

振り返ると前作「HUMANITY DETHRONED」が発表されたのが08年で、その時からの月日の経過にたじろぐが、力作だった前作を初めて耳にした時の興奮がざわざわとフラッシュ・バックしたのも他ならず…

(…ですっっ!) 本作も満足感が絶好調で!!

SAVAGE CIRCUSのイェンス・カールソン<vo>が参加していたコトでも当バンドは知られてるだろうが(※SCはトーメンが戻ってきたそうですね)、現在はボーカル氏が交代し、新たにブライアン・ラーキンさんがリード・ボーカルを担当しており。

そのブライアンさんはバンドのカラーにフィットした歌唱を響かせており。(経歴の詳細は不明だが、パワメタ畑で来た方だろうか?)

DEの創始者であるバークリー音楽院出身のマット・モリティさんは多様多彩なGプレイを聴かせる方だが、(グロウルの掛け合いも含め)モダンな感覚も植え付けつつ、前はイェンスが在籍していた事もあって、ジャーマン・メタル(特にブラガ等)な趣向を少なからず感じさせる音楽性だった。

今作でも(その)面影が皆無という訳でもないにせよ、より内省的とも言えるプログレッシブな表現機会を押し広げ、音そのものに重量、深味が増したように思われる。

ゆえに、音色の美しさに耳を奪われてしまう、我を忘れる場面もしばしば。

(…念の為に申し添えると)Power Metalの熱気性が失われてしまった?のではなく、当バンドの幹としてその点はやはり厳として存在するものであろうと。
(…というのも、このアルバムには、芯から帯びてくる熱さ、じくじくと追いかけてくる熱さが自覚としてあるが為に。)

◆3rd「FROM REFUGE TO RUIN」
他、各種取り扱いあります。
From Refuge to RuinFrom Refuge to Ruin
(2012/03/26)
Dark Empire

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DARK EMPIREmyspace

1曲目の“A Plague in the Throne Room”は、ダークでヘヴィでアグレッシブなメタル快曲。ドラマチックなサビの旋律も覚えも良く、ネオクラなバッキングやまた王道といった風情のGソロにもガチで心奪われます…!
続く“Dreaming in Vengeance”は適度に重厚感、スケール感のある、アラビックなアレンジも効果な、活力POWERチューン。
EVERMORE辺りを彷彿させるユニークなリフと空気感を伴う“The Crimson Portrait”はグルーヴィなリズム感も秀逸だが、実は歌メロに隠し味?がありますね。
「ヘドバン開始!」のintroで襟を正される“Dark Seeds of Depravity”はグロウルも絡ませる攻撃性高しな好曲で、サビメロがRAGEなどの雰囲気ある?ような。(緩急も巧みに展開も凝っており。)
“From Refuge to Ruin”は幻想的なアルペジオにも惚れ惚れのパワー・バラードといった感のタイトル曲だが、中盤での笛導入が聴き逃せないし、後半インスト・パートではギターの表現力(Gが語りかけているようだ)に改めて感服。
一転してファストな“Lest Ye Be Judged”は…(うぬ…)まるでありきたりな感じがないですねぇぇ。こういった曲に触れるとDEの底力・地力を思い知らさせるのだが、本領発揮ではないかと…!
“What Men Call Hatred”は悠然とした程良いテンポ感が心地良いのだが…後半付近で突如「オアシス」な(目が覚める)間が訪れ。
シリアスなフィーリングの“Black Hearts Demise”はハードボイルドなかっちょよさあり、メロディも口ずさめるもので。
ラストの“The Cleansing Fires”は序盤の麗し過ぎるアコギからめくるめく展開で「アっ!」という間に聴けてしまう14分近くの大曲。(アグレに切り替わる瞬間は本気でドキリとし。)

Originのベローナです。

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すっかり「重回転」中の本作は…、

USシアトルのNEVERMOREやノルウェーのCOMMUNIC、バンドの所属レーベル(NIGHTMARE RECORDS)のオーナーでもあるLANCE KINGを始めとして、かのOPETH等、プログレッシブな方向を好まれるリスナーとの相性はいいのかもしれないという気が。

頭から終わりまで浸っていると、展開の巧妙さは勿論の事、如何に「内的な静謐と外的な動性が優れた均衡を保っているか」に驚かされ。

「幾度となく」の、飽くなき【磁力】スルメ盤ですね。
(聴けば聴く程に。)

いやはや、誠に「ヨキもの」、です!!

P.S.
フィギュアの解説者さんの熱っぽさがイイですね^^
2012/04/21(土) 19:45 | trackback(1) | comment(2)

LANCE KING(ランス・キング)の初ソロ作

カテゴリー: レビュー風の感想かも(Prog Metal編)

PYRAMAZEからの流れでLance King(ランス・キング)を追跡するシリーズ(?)のキングのソロアルバム「A MOMENT IN CHIROS」。

AVIAN、PYRAMAZE、BALANCE OF POWER…等々といったバンドで多くのキャリアを積んできたランス王は、80年代の初期からプログレッシブ~パワーメタルのボーカリストとしての確かな力量を披露してきたという事になるが、そのボーカリストという面以外にもNightmare Recordsの設立者&オーナーでもあったり、またその他にもライターやプロデューサーなど様々な顔を持つお方でもある。

さてさて、初ソロアルバムという当作「A MOMENT IN CHIROS」であるが…

……いやぁ~~~、有難うございました!!!!!

大変に…!良質な…!
プログレパワーなメロディック・メタルを届けて頂きまして……っ!m(_ _)m

現在に至るまでランスがボーカル経験を積んできたバンドの音楽性から大きく離れるものではなく、というより、その土壌を最大限に生かした音作りであって、ランスの達者なボーカルならではの「Dreamがカム・トゥルー」…、
つまり、「こういったもの、聴きたかったよね!」願望を見事叶えていると思う。

…という本作は「11:11 the Time Prompt Phenomenon」をテーマにしたコンセプチュアルなアルバムという事だが、(例えばPAGAN'S MINDやEVERGREY等を思い出すかの)宇宙的、スペーシーな佇まいが漂流しているスケール感のあるサウンドが、これまでのランスの音楽活動の中でも感じる事の出来た妖艶でダークでディープな空気感と融合して、えも言われぬ魅力を誕生させているものであり、そこへランスの意気も闊達な歌唱が合わさるという…もう。
(優婉な「METALケミストリー」です。)

◆「A MOMENT IN CHIROS」
CD Baby   AmazonMP3

Moment in ChirosMoment in Chiros
(2011/11/08)
Lance King

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LANCE KINGmyspace   official

少しだけ曲へのコメントを…(※追って追記の可能性アリマス)

気宇壮大な大気を吸い込んだ“A Sense of Urgency”は艶のある浪漫ティシズムが貫くメロディアスな秀曲。(1曲目からソノ世界へ飛ばされますーー。)
アラビアンな節回しも聴ける“Awakening”は歌心を刺激する洗練された好曲で…うーん。。全くもってゾクっと来るボーカルですねぇぇ。(流石は「ボーカル男前」ですな)
“Manifest Destiny”は弾ける様な明朗闊達さを見せつつ、サビも実に「虹色ファンシー」。ファンシーなのだが、薄く中近東風味な曲調で重厚さも忘れない?
“A Given Choice”は…大好きです!こういったフックにも富んだ優れたパワーメタルに接すると有難みを実感して止みません。
アルバムタイトルの“A Moment in Chiros”は今作きっての大曲で、威厳な響きからコズミックにヘヴィにリリカルに転じてストーリーを描き出していき、終盤のスパートに至って…すっかり参りました!(名曲)
“Dance of Power”…自分は諸手挙げてこの曲に大賛辞を送りたい気持ちがフルだという…(本当に本当です。)ヘヴィな序章も、エモーショナルなGソロも、スペーシーなSEも良いのだが、(通して)旋律に力があると。
“Kibou”は日本への想いを馳せて作られたという「希望」の名を冠したピアノの伴奏による楽曲。高音域のボーカルの細やかな表現が圧巻。あまりにも素晴らしい…
“Infinity Divine”はQUEENSRYCHを思わせるシリアスで怜悧な質感のある音だが、中盤にややオーガニックなタッチが加味されるというか。
“Joy Everlasting”は骨太のダイナミズムと幻想的なムードがいい具合に溶け合ったという佳曲であり。
テンション(緊張)も高いintroで始まる“Sacred Systems”は、エキゾチックなサウンドとボーカルとのフィット感も良好なプログレな趣向を凝らした楽曲で、その実、親しみ深さも。
ラストの“Transformation”はまさに当アルバムの終曲として相応しい、妖美さをも奏でるスペクタクルだという。

Nightmare Recordsの所在地・ミネソタ州のセントポールです。

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(尚、このアルバムの収益は「NOT FOR SALE!」という人身売買の撲滅を目的とする組織への寄付が予定されているようだ。)

ボーカリストとして定評のある人物のソロ作>であり、ボーカルの技を堪能させて頂けるのは勿論だが(例えば、洋々と上昇したかと思えば、フっと的確に中下音域へ急降下するボーカル・アクションの冴えっぷりは流石であるなと)、
その秀逸な歌唱共々、描き出された音世界のイリュージョンにすっかり魅了されてしまうので。

当作、パワーとメロディを兼ね備えた、得難くも、非常に上質なプログレッシブ・コンセプトアルバムであると信じます…!!!

(よって、今後もランス王を追っていく事になるのは間違いなさそうだという。)

P.S.
記事書いたり、「今日は一日“ハードロック・ヘビーメタル”三昧Ⅳ」聴いたり、フィギュア観たり。観てたり。
2011/12/25(日) 20:46 | trackback(0) | comment(0)
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